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1月18日 イギリス人生還

以前友人にメールを送ったら文字化けして読めないとの返信があった。
恩師に送ったメールが文字化けしていないかどうか心配だ。

昨日は膝が曲がらず歩くのが困難になった。
間接が次々と悪くなる病気があったらどうしよう、とか思った。
電話線までたどり着くのが精一杯で、昨日は文章を書かなかった。

朝、イギリス人が無事帰還した。
ビーチはビーチでも、南インド西側のゴアに行っていたとの事。東側のビーチでは一万人以上死んだ。
ゴアでも津波の影響があったらしい。潮の流れが完全に狂い、水位の上り下がりが激しかったそうだ。
なんにせよ無事で良かった。

久しぶりにインド人ではない人間と話せて嬉しい。
二日後にカルカッタへ出発し飛行機に乗るそうなので、なんやかやと話す。
帰ったら就職口を捜さなければならないそうだ。できればNGOが良いとの事。
話題は次々と変わって、イギリスの国際開発庁の話になる。
日本はJICAがあるが独立行政法人。独立行政法人がそうでないものとどう違うのか解らないが。
イギリスでは省庁として国際開発庁が存在している。おそらくかつては植民地経営に関する省庁だったのだろう。
詳しくは知らないが、アメリカとかも国際開発、あるいは国際協力を冠する省庁がある。
正直言って、そういった組織が省庁としてあるべきなのかそうでないのか俺にはよくわからない。
しかし、日本にも国際協力庁を作るべきか否かという議論はあるようだ。
先月日本から届いた国際開発ジャーナルにODAの現場を視察した政治家の意見が掲載されていた。
「援助を一括して所管する省庁の創設によるODA一元化が重要だ」と述べてられている。具体的な理由は述べられていないが、確かにODAの権限が各省庁に分散しているのは効率が悪そうだ。
もし実際に新しく省庁を作るとなると、現在のODA所轄官庁から相当強い反発が来るだろう。
行政改革の流れに反する、と言うかもしれないが、本音は違う気もする。

次にザンビアでの日本主導プロジェクトの話になる。
彼の父親はアフリカはザンビアで農業に携わっている。彼自身よくザンビアに行くと言う。
彼の知るザンビアのある道路は日本からの資金で作られたそうだ。
ザンビアにはイギリスからの資金で作られた道路が沢山ある。その場合、イギリスの業者が道路の建設を担当する事になるらしい。
しかし、その日本主導の道路はザンビアの業者によって作られたらしい。
彼はイギリスの方式があまり良いとは思わないようで、日本の方式がとても良いと言っていた。
少し違和感。日本にも開発コンサルタント(建設系)と呼ばれる業者が多く存在する。日本の資金を使って海外に道路を建設するとなると彼らコンサルタント主導で行われるはずだ。
資金協力にもODA、円借款などいくつか種類があるが、少なくともODAは日本の業者主導で行われる事になるはず。
ODA以外の資金であろうか。ザンビアの業者、がどこからどこまでを意味しているか正確には聞かなかったが、とにかく違和感を覚えた。

今日。
膝が昨日よりはるかに良くなった。
曲げるのは難しいが歩く事は出来る。早速ママ氏と連れ立って現場へ。
資材を確認して施工を開始する。ようやく始まった。
すると、立て続けに様々な問題が起こる。
地盤が少し緩い。強化するために追加のレンガが必要だと言う。
労働力。結局、費用を家族が払う事はできないため、こちらで払う必要があるかもしれない。
屋根の有無が現場まで伝わっていなかった。
などなど。費用に関する問題が多い。
技術者としてはよりよいトイレを作る為にはこうした方が良い、と提案をしてくる。しかしその為には費用がかかる。
ママ氏を介して結構大声で言い合いになったりもするが、これはインドの文化。
現場での話し合いには限界があるので、明日11時半アマル氏とママ氏と自分とで直接話して決める事になった。
資金に余裕はあるが、第二のトイレを考えると節約した方が良い。
慎重に話し合いたい。

最近進路に関して悩む事が多い。
開発に関わる職は多々あるが、どれもこれも色々な物を要求する。今まではその要件を満たす為にどうするか、という考え方をしていた。技術を求めたり、経験を求めたり。
しかし、進路を悩むよりも自分の問題意識を洗練させ、自分が何をしたいか、そしてそれをするためにはどこへ進むべきなのか、という考え方をした方がよっぽど良いと思うようになった。
幸い未だ時間はあるので、じっくり問題意識を洗練させたい。
by kakasi0907 | 2005-01-19 03:25


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